子どもたちが現代を生き抜くために必要な力

今、子どもが現代を生き抜くために必要な力とは何でしょうか。

 

私たちは、今、何を教育していく必要があるのでしょうか。

 

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例えば、誰かに、この下に川が流れているよ。

と言われたら、そうなんだ!
と信じて疑わないことではなく、違う可能性も考えてみることです。


どのくらいの深さ?
本当に水があるの?
草かもしれないぞ。
と、思考を働かせることです。

 


つまり、『物事を批判的に見ることを厭わない力』のことです。


本当に必要な力は、学校では教わることはできません。
大衆のための教育は、大衆の中で生きるための社会通念や常識を
身につけることにあります。
それは、子どもが生き抜いていくために、必要な経験知となります。
自分とは違う人との交流は、人を成長させます。

 

しかし、現代には、生物としての普遍的な価値のもとで、
『学ぶということを学ぶこと』のできる学校は未だ存在していないと思っています。
教育する場所は、空間も時間もどこを探してもありません。

本来、それは命を生み育み、互いに成長し合える家庭が担うことであり、
教育とは、そこに『意志』があれば、いつでも誰でもできるのです。

 


自分をいかに成長させるかー
自分の内に秘めた可能性をいかに表現するかー
それは、個の成長だけでなく、人類の進化に繋がります。

他者に評価されることでもなく、
ラベリングされることでもなく、自分が責任をもって、
学びとっていかなければならないことなのです。



麦畑の麦も一本一本違うように、
自ら根を張り、日光の感じる方向へ向かわなければ、
生きていくことはできないはずです。

自身が枯れてしまったのを、農家の主のせいにしますか。

しないでしょう。

伝染病が流行れば、自分だけ違う土地に移りますか。

無理でしょう。

その時に後悔しても遅い。
この地球の土地で生きるということは、そういうことです。
そこから何を見出すのかは、各々の生きる責任でもあります。




今、私たちの周りは、様々な情報が溢れています。

テレビや新聞の他に、インターネット上
あらゆる媒体によって情報は伝達されています。

勿論、どのような事象であっても
発信する側の意識的、無意識的な編集が入っていることは忘れてはなりません。
100%純粋な情報を得ることは難しく、受け手によっても理解の仕方、
感じ方が変わりますので、互いに情報を共有することは、
ほぼ、不可能に近いのです。
そう考えると、正解や正確だと決められている方が不自然に思えます。

 

 

私たちが、この社会で生きていくためには、
情報をどのように扱い、どのような価値基準のもとで
判断し選択していくかを、呼吸することや食事をすることと同じように
生活に中に取り入れていかなければ、生きてはいけないのです。

 

そのためには、まず、物事を批評的に見ることを厭わないことです。


「これは、本当だろうか。」
「こちらの情報をみてみよう。」

と、良い意味で疑い、思慮深く、
情報を鵜呑みにせずに、考えることが大切です。

現代の子どもたちは、いつ、どこで、どのようにして
このようなリテラシーを体得しているのでしょうか。

今、私たちにできること。

家庭で育む力の一つが、物事を批判的に見ることを厭わない
姿勢を育てることです。
そして、子どもの疑問や質問を歓迎することです。

 

 

メディアリテラシーとは】
メディアが形作る現実を批判的(クリティカル)に読み取るとともに、
メディア使って表現していく能力のこと。
メディアの特性や社会的意味を理解し、メディアが送り出す情報を構成されたものとして建設的に批判するとともに、自らの考えなどをメディアを使って表現し、社会に向けて効果的にコミュニケーションをはかることでメディア社会と積極的に付き合うための総合的な能力のことをいう。『メディアリテラシー 世界の現場から』菅谷明子

 


この物事を批判的に見る力は、
あらゆる事象を多角的に捉える力に繋がるのだと、私は今、考えています。