生活の中の絵本哲学をはじめよう! No1 それは、教育・文化・社会・文明にまで発展していくことを、私たちの祖先は無意識のうちにやっていたのです。
絵本には、人生を生きる上で大切なメッセージがあります。
絵本には、豊かな言葉がたくさん詰っています。
絵本は、人との関係性を育むツールでもあります。
絵本の読み聞かせは、音声で語る言葉が、直接、子どもに届きます。
その空間・時間は、その人の人生に必ず「豊かさ」を生みます。
共同注視の先の絵本が、身近な教科書であることは言うまでもありません。
日本は、昔から口承で「物語」を、母から子へ。祖父母から孫へ語り継いできました。
それは、生物の発展の記憶から派生した、自然な感覚からきたのだと思います。
それが、教育に繋がり、文化、そして、社会構築、文明にまで発展していくことを、私たちの祖先は無意識のうちにやっていたのです。
人間の「想像力」と「想像力」の原点は、ここからかもしれません。
リズム
音
言葉
ストーリー
私は、両親から、幼い頃、絵本をたくさん読んでもらいました。
そのような私の「命の記憶」から思い出します。
この本の一部を抜粋すると
「何かが足りない それでぼくは楽しくない 足りないかけらを 探しに行く ころがりながら、歌いながら、足りないかけらを探します。 みみずと話をしたり、花のにおいをかいだり、楽しみながら、野を越え、海を越えて進みます。 かけらを見つけますが、小さすぎたり、大きすぎたり。 ぴったりだと思っても、落としてしまったり、きつくくわえすぎて壊れてしまったりします。 そしてとうとう、ぴったりのかけらに出会います。 はまったぞ ぴったりだ やった! ばんざい! ところが・・・。」
世界中を見渡してみても、こうやって一生懸命、外に探し求めている人が、いっぱいいます。『青い鳥』のチルチルとミチルも同様に。
けれど、自分のなかにあるのです。
すでにそれは生物として生まれてきて備わっているのだと思います。
あとは、それを引き出すだけ。表現するだけでいいのです。
シンプルだけれど、それに気付いている人がいかに少ないことか。
自分の感覚で、自分の頭で考えている人がいかに少ないことか。
いつからでも、それは開花することはできます。
しかし、他力本願では、開花しないのです。
必要なのは、自力です。
『ぼくを探しに』シェル・シルヴァスタイン