味覚教育は「味わう」ということの他に人の「思考力」「判断力」「表現力」を支えている。

乳児は、生まれてから母乳で育ちます。

その後、離乳食を経て、だんだんと「味わう」ということを覚え、

「味覚」が育まれます。

 

その役目を担ってきたのが親であり、家庭です。

 

「味覚」を育むことは、健康に健全に生きていく上で

必要なことは言うまでもありませんが、

もう1つ重要なことが言えるのではないかと思っています。

 

それは、人間が「思考」し「判断」したり、

「表現」したりする活動にも非常に大きな影響を与えているということです。

 

 

フランスでの味覚教育は有名ですが、日本ではあまり重要視していません。

CiNii 論文 -  日本とフランスにおける味覚教育の現状

味覚教育 フランス - Bing

 

 

そのような中、近年、日本でも学校給食そのものが廃止されようとする流れになってきています。

http://sayuflatmound.com/?s=%E7%B5%A6%E9%A3%9F

『給食への異物混入が続いています。給食廃止への流れを作ろうとしているようです』

 

給食の麺料理から金属ねじ 佐賀市の若楠小|佐賀新聞LiVE (2015.12.3)

 麺料理は、納入された麺をゆで、野菜や肉を煮込んだスープに投入する。同校の調理室や校内を点検した結果、同じ形状のねじを使った設備はなかったという。麺の製造業者にも調査を求めたが、原因の特定はできなかった。給食の提供は続けている。

 市教委は「混入原因の特定は困難な状況。調理器具の点検や調理、配膳時のチェックを強化し、再発を防止したい」としている。

 

「青森・十和田市の小学校で給食に異物混入相次ぐ」 News i - TBSの動画ニュースサイト (2015.12.1)

 

 

日本も、6人に1人が児童貧困と呼ばれている時代で、

先進国も後進国も関係がないと思っています。

 

学校現場で感じる子供の貧困と格差(碓井真史) - 個人 - Yahoo!ニュース

こういう時代だからこそ、小中学校の公立義務教育学校の役割は重要です。最後の砦です。

給食でだけ、温かい手の込んだ食事を食べている子もいます。学校がなければ、健康的な運動もしない、芸術にも触れない、読書もしない子達がいます。別の子達は、家庭においてすばらしい環境が用意されているのに。

 

日本の子どもの6人に1人が貧困状態。パート月収4万円の母子家庭も… | 女子SPA!

 豊かなはずの現代の日本で、所得が低くて苦労している女性は、「努力が足りない」とか、「仕事を選んでいるからではないか」などと、個人の心の問題として自己責任を問われる風潮があるように感じます。

 格差が広がる中で、みな自分の生活を守り維持することで精一杯です。あす自分の生活がどうなるか分からない中で、他者への寛容さや想像力が失われているのかもしれません。

 あるいは、国を動かす政治家や官僚、企業のトップの多くが、こうした社会の底辺で暮らす人たちの生活を想像すらできない・・・

 

「マラウイに給食センターを設立し750人の子どもに給食を届けたい!」 | 無料プレスリリース配信ならプレスリリース ゼロ

正直、今私たちは、マラウイの子どもたちへ支援してる場合ではありません。

今、日本の子どもたちを取り巻く食の環境は、想像してば分かると思いますが、

豊かではありません。

 

これから、子どもたちを取り巻く「食」の環境は悪化していくことは

間違いありません。

 

すでに、添加物や加工品ばかりが並ぶなかで、

幼い頃から、それを食べることで

「味覚」が作られてきているのですから、

それに気が付かないのです。

 

本来の自然の甘味や苦みを体験し、

「味」をしっかりと認識できるようになることは、

教育において重要なことだと考えています。

 

 

しかし、現在は「種」そのものが上手く機能せず、

何百年単位で、その野菜を作り続けることは

困難なことだと農家の方から伺いました。

 

 

 

私たちは、何を食べて、何を食べないのか。

そのような目の前の選択から、始めなければなりません。

 

と同時に、現在、義務教育での「食の時間」を

確保していくことは重大なことだと思います。

 

「食の時間」をきちんと丁寧に過ごすことで、

子どもたちが落ち着いてきたという実例もあります。

また、幼少連携と叫ばれている今、問題になってきているのは、

幼児が個々で食べているお弁当の中身だそうです。

 

もう一度、目の前の食卓にある「頂くもの」を見直し、

命あるものを、見つめ直す必要があります。

 

これは、今日から出来ることです。