受験問題集「性的な表現」多数、販売停止。「性教育」について考えること。子どもたちの「性」についての認識、健全な発達は、自らの「生」全うし、「命」についての理解を助けます。

 

「性的な表現多数販売停止」

駿台の漢字問題集、性的な表現多数に批判で回収 (読売新聞) - Yahoo!ニュース

2015.1.13

 大手予備校「駿台予備学校」の現代文の講師が執筆し、関連会社「駿台文庫」が昨年2月に出版した大学入試用の漢字問題集「生きるセンター漢字・小説語句」に、性的な表現が多数含まれていたとして、駿台文庫は13日、問題集の販売停止と、書店の在庫回収を決めた。

 この問題集は、例文中に傍線が引かれたカタカナを漢字に置き換え、同じ漢字が当てはまる語句を選択肢から選ぶ形式の問題など700題以上を掲載。この中に「彼女の体のユルやかなラインが僕をほっとさせる」「教授と私のミッセツな関係を誰にも気づかれてはいけない」などの例文があり、インターネット上で「セクハラだ」などと批判する意見が上がっていた。

 駿台予備学校などを運営する学校法人「駿河台学園」(東京)によると、問題集は2万8000部発行され、一部は高校の教員にも配布された。著者の講師は「受験生が覚えやすい例文を目指した」と話しているという。同学園では「女性の編集者もチェックしていたが配慮が足りなかった。受験生に不快な思いをさせたことをおわびしたい」としている。 

 

 

 

確かに、受験生が覚えやすいからと言って、面白半分で

上記のような例文を用いているのならば、考える余地がありますが、

数多く存在する文学作品や随筆などでは、その情景を描くのに

必要な文章であることは、何も恥ずかしいことでも

セクハラでもありません。

 

 

この記事に関しては、まず、「性」というものを

きちんと教育において、触れる機会はなく、

このような表現が、直接に「マイナス」なイメージに

つながることがよくあります。

 

 

「浮気」「不倫」「恋愛」が

どこか、テレビなどの影響を受けて、

その結末を、私たちは、自分で見ないまでに、

先に、概念や風景が浮かぶので、

その言葉が、悪いことだという印象をすぐにもってしまいます。

 

 

ましてや、日本では「性教育」そのものが遅れていると

言われていますが、早いとか遅いとかの問題ではなく、

 

 

どのように触れ、どのように認識していくかが

とて重要です。

 

なぜなら、私たちが生活するなかにごく自然に

この「性」は、影響しており、存在して当たり前なのです。

 

 

 

 

受験生が、どのよう感じるかは、人それぞれですし、

そのような「セクハラ」だという概念を

先に作り出して、このようなことは悪いことなのだと

感じさせることで、

 

「性」は、本来はとても、「美しい」ものであるのに、

それを「美」として、捉えられなくなるのです。

 

 

人間の概念や俗的なものを

超えて、「美」は存在しています。

 

 

美しいものを美しいと感ずる感性を

持ち合わせていることはとてもよいことです。

 

 

 

 

同学園では「女性の編集者もチェックしていたが配慮が足りなかった。受験生に不快な思いをさせたことをおわびしたい

 

 

 

 

これを「セクハラ」だと認識するのは、女性だけではありませんから、

話し合うならば、男女両者のチェックが必要です。

 

不快な思いをするかしないかは、受けてによって異なりますし、

その言葉の背景、文脈によっても違います。

 

 

 

中高生の多感な時期に、自身の「性」の健全な発達と

「生」を全うできる環境は、いま日本には見当たりませんが、

無くてはならないと感じています。

 

この問題集を多くの高校生が使用していることから、

人の「性」に触れる部分を、

マイナスなイメージに変えることで、

本来の「生」 を全うできないのではないかと懸念します。

 

 

「性」の見方で、自分自身を愛するこに繋がったり、

自分自身のことを傷つけることにも繋がる可能性があるのです。

 

 

そして、「命」に直結することであり、

このような「性」に関する認識を

単純な問題として、片づけてはいけないと考えます。