「子どもの体力低下」組体操禁止!? 「人を育てる」という価値のもとで、人として生きる上で必要な「体づくり」と「人間関係」をいかに育むか。
子どもの「体力の低下」が深刻な問題になってきています。
それは、同時に、「健全で健康な身体」をつくることができない
ということを意味します。
近年、下記のニュースでも次々に挙がっているように
「組体操」によるトラブルが多いです。
教委に運動会での組み体操禁止要請、骨折相次ぎ 千葉県松戸市 - 産経ニュース
2015.12.9
千葉県松戸市の本郷谷健次市長は9日の記者会見で、市立小の運動会などで実施している組み体操で児童や生徒が骨折する事故が相次いでいるとして、安全対策をまとめたガイドラインを策定するまでは禁止するよう、市教育委員会に要請したと明らかにした。
組み体操事故 1か月で100件も 滋賀県教委がガイドライン作成へ(1/2ページ) - 産経WEST
2015.12.9
調査は日本スポーツ振興センターが実施。それによると、平成26年9月に県内の学校で組み体操中に起きた事故発生件数は、小学校で84件、中学校で16件。26年度中の主なけがの件数を見ると、小学校は骨折13件▽捻挫40件▽打撲29件。中学校で骨折5件▽捻挫5件▽打撲7件-だった。
子どもたちにとって組体操とは、
自分の身体に向き合い、ある緊張感の中で自己を表現する「表現的活動」
と、自分一人では、味わうことのできない「達成感」、
人の呼吸、鼓動が感じられ、重さ、強さを肌で感じる「人間関係」
に支えられています。
親・教育者が、
「怪我人が多い」という結果ありきで、禁止することは、
「教育」ではありません。
勿論、安全面第一優先で、行うことは当然のことですが、
方法論だけだはなく、根本の問題から考え直し、
工夫していくべきです。
臭いものに蓋をしていても、発展・成長はありません。
子どもの運動能力の低下は、全国的にみて進んでいるのは、当然です。
しかし、子どもの居場所・遊びが変化していることだけが
理由ではないでしょう。
子どもたちを取り巻く環境を見渡してみましょう。
例えば、電磁波です。スマートフォン・ゲーム機・ipod・パソコンによる
電磁波から身体へ受ける影響は大きいです。
他には、化学調味料が入った食品を日常のように食べていること。
テレビによる洗脳。
そのような「社会毒」を一つ、一つ、除いていくことが必要です。
また、今後、教育において、このような結果ありきの
判断で、「育てる」という環境を子どもたちから奪う機会が
多くなることは予想できます。
私たちは、この体があって、歩くことができ、行動に移せます。
そして、体を動かすことは、心の成長にも欠かすことはできません。
スポーツを通して、子どもはルール、思いやり、勝負することを学びます。
スポーツマンシップは、どんな戦いにおいても重要です。
力と力のぶつかり合いを体験するのですから、
それは、人として生きる上で、大切な
「人間同士の関係性」を育む土台になるのです。
私たちは、結果ありきで、対応策を講じるだけではなく、
いつも、根本的な問題と、よりベストな方向へ
子どもたちを導くことができるのです。
その問題が分かれば、そのために知恵をしぼって、
工夫して、実践していく。
まずは、改善して、行っていく。
その過程で修正し、積み重ねていくことしかできません。
だから、全神経をつかって、「今」真剣に向き合うのです。
互いの命の時間をつかっている関わりですから、真剣勝負です。
それは、同時に、自分を育てているということにも繋がります。
目の前にいる子どもに、必要なことを見抜き、
そこを育てることができる力量を常に鍛えておきたいです。